後悔する人間を笑うこけし
こんばんは。こけしです。
私を家に置いている人間は興味深い。
どうやら今日は昔のことを後悔していたたまれない気分になっているようです。相変わらず愚かですねえ。
私はこけしなので、過去のことをいちいち思い出したりすることはないのですが、どうやら人間というものはひょんなことから過去のことを思い出したりなんかして、くよくよする生物のようです。
しかもそれは様々なパターンがあるようなんですよ。
子どもの頃の後悔だったり、
学生時代の後悔だったり、
社会人になってからの後悔だったり。
または、家族関係の後悔だったり、
恋愛関係の後悔だったり、
友人関係の後悔だったり。
はっきりいって過ぎたことなんか思い出しても意味ないのですがね。
こけしの私からするとおバカさんとしか思えません。
地球上では知的生物や食物連鎖の一番上の生物なんて言われているようですが、こういうところをみると、一番下等な生物なんじゃないかなんて思ってしまいますよ。私は生物ですらないので、全く気持ちが分かりません。
でも理屈は分かりますよ。過去というものは変えることはできず、変えられるのはせいぜい未来だけだという理屈をね。その理屈は覆しようのない事実なんだから、さっさと過去のことは忘れて、未来の為に動けばいいと思うんですけどね。
どうも人間という生物は、疲れた時や調子が悪い時、お酒を飲んだ時やふとした瞬間に自動的にそういった過去の後悔が頭をよぎってしまうようです。
自動的にそうなっているようならば、まあ仕方ないのかもしれませんねえ。私はこけしなんで疲れることも調子が悪くなることもないので、それについて共感は出来ないのですが、つくづく人間というのはかわいそうなものですな。
いやはや面白すぎます。私からすると、そうやって今ここにない事に想いをめぐらしている人間の姿というのは滑稽で面白くみえるので全然ウエルカムですよ。
挙句の果てには、後悔をこじらせて自分を傷つけるような事をしたり、自殺したりする人間もいるようです。
手足がない私からすると、その手足はなんのためにあるんだよって思ってしまって笑いが止まりません。自分を攻撃するためにあるんかい、ってね。
そういう時の人間はこけしに笑われているなんてことにも気づかない位、視野がせまくなっているんですから笑いたい放題です。
私からアドバイス出来ることがあるとすれば、今日はさっさと寝ろってこと位ですかね。
人間は寝るとスッキリすると知り合いのこけしに聞いたことがあるものですから。まあ眠れないからそんな状態になっているのかもしれませんが。
まあとりあえず、おやすみなさい。
私は寝ないんですけどね。ヒャーッハッハッハッハ。
「伝え方が9割」から学ぶ2つの伝える技術
突然ですが、みなさんは人に何かを伝えることは得意ですか?
ここではコピーライターである佐々木圭一さんの「伝え方が9割」という本を紹介させて頂きます。
著者の紹介
佐々木さんは人と話すことが苦手な少年だったといいます。ですが、コミュニケーション能力を高めたいと思い、大手広告代理店に就職、コピーライターとなりました。
最初は苦労したそうですが、ある時、印象に残るコトバには法則があると気がつきます。そして、その法則を使うようになってから数々の賞を受賞しました。
さらにケミストリーさんや郷ひろみさんのプロデューサー達から作詞のオファーがきて、アルバムがオリコン1位になったり、日本人クリエーター初、スティーブジョブズのおかかえクリエイティブエージェンシーへの留学生にも選ばれたそうです。
佐々木さんは言います。伝え方には技術があり、誰にでも習得可能だと。この本ではその技術について紹介しています。インパクトのあるコトバの法則を理解し、意図的に作り出せるようになれば、誰でも人の心を動かすことが出来るようになります。
伝え方の技術を学び、人を動かすことのできる回数が増えれば、私たちの人生は良い方向に向かうでしょう。
伝え方の技術は大きく分けて2つ
伝え方の技術は大きく分けて2つあります。ノーをイエスに変える技術と強いコトバを作る技術です。それぞれ紹介していきます。
「ノー」をイエスに変える技術
ノーをイエスに変える技術には3ステップあります。
- ステップ1 自分の頭の中をそのままコトバにしない
- ステップ2 相手の頭の中を想像する
- ステップ3 相手のメリットと一致するお願いをつくる
の3ステップです。
ステップ1 自分の頭の中をそのままコトバにしない
ストレートに自分の思いを伝えることで、うまく行くことも世の中にはあります。しかし、なんでもかんでもストレートに伝えるのはギャンブルと同じです。
YESと言ってもらう確率を高めるためには、自分の頭の中をそのままコトバにしないことが大切です。
例えば、好きな人がいます。でも、その人はあなたに少しも興味がありません。その時に、「デートしてください」とストレートに言うと断られる確率が高いでしょう。
ステップ2 相手の頭の中を想像する
そこで一旦伝えたいことから離れて、相手の頭の中を想像します。何が好きか、何が嫌いか、どんな性格か、相手の基本的な情報を思い出すのです。
例えば、「初めてのものが好き」「食べ物はイタリアンが好物」という情報を思い出します。
ステップ3 相手のメリットと一致するお願いをつくる
相手が「初めてのものが好き」「食べ物はイタリアンが好物」であるなら、それを満たすコトバを作ります。
「驚くほど旨いパスタの店があるんだけど行かない?」
このようなコトバに作り変えることで、「デートしてください」ではNOだったかもしれない答えがYESになる可能性が高まります。
なぜなら、相手にとってみたら、驚くほど旨いパスタの店に行くことは相手のメリットだからです。
一番難しいのはステップ2の相手の頭の中を想像することだと思います。そのための切り口もこの本の中で紹介しているので是非読んでみてください。
「強いコトバ」を作る技術
続いて、「強いコトバ」を作る技術を紹介します。
強いコトバとは人の感情を動かすエネルギーのあるコトバです。強いコトバには5つの法則があります。
- サプライズ法
- ギャップ法
- 赤裸々法
- リピート法
- クライマックス法
です。
サプライズ法
1つ目、サプライズ法は超簡単ですがプロも使っている技術で、
「!」
「びっくり」
「そうだ、」
「ほら」
「実は」
「凄い」
「信じられない」
「あ」
などです。
使い方は、
- 伝えたいコトバを決める
- 適したサプライズワードを入れる
となります。
「そうだ、京都にいこう」有名なコトバです。
これにサプライズワードがなかったら、「京都にいこう」となります。
やはり、「そうだ」があった方が強く印象に残りますね。
サプライズワードは自分が驚いた時に出てくるコトバですが、自分が驚いた時ではなく、相手の心を動かしたい時に使うのがサプライズ法となります。
ギャップ法
ギャップ法は反対のコトバを用いる技術です。
例えば
「考えるな、感じろ」
「死ぬことに意味を持つな。生きるんだ!」
「ちっちゃな本が、でかいこと言うじゃないか」
「別れることがなければ、めぐり逢うこともできない」
「マフィアが少年聖歌隊に見えるほどの巨悪組織」
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」
です。
使い方は、
- 最も伝えたいコトバを決める
- 伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる
- 前半と後半がつながるように、自由にコトバを埋める
となります。
スタート地点を下げ、言いたい意味にギャップを作ってあげると強いコトバとなるのです。
赤裸々法
あなたの脳裏に焼き付いて離れないコトバがあると思います。
「あれから思うように 息ができない」
「息を切らしてさ 駆け抜けた道を」
「朝、目が覚めるとなぜか泣いている」
「眠気で重いまぶたをゆっくり持ち上げた瞬間、眼球が飛び出ると思うくらいの衝撃を受けた」
などです。
使い方は、
- 最も伝えたいコトバを決める
- 自分の体の反応を赤裸々にコトバにする
- 赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる
です。
2が一番のポイントで普段は感じてもコトバにしないようなことをコトバにすることです。
赤裸々法はあなたのコトバに、体温を感じさせ、ときに詩人のようなニュアンスを作り出すことのできる方法となります。
リピート法
リピート法は相手の記憶にすりこみ、感情をのせる技術です。
「さいた さいた チューリップの鼻が」
「桃太郎さん 桃太郎さん お腰につけた」
「まいにち まいにち ぼくらはてっぱんの」
使い方は
- 伝えたいコトバを決める
- くり返す
です。
日常でも絶大な効果を発揮します。
「うまい」よりも「うまい、うまい」の方が心からそう思っている印象になります。
クライマックス法
あなたが伝えたいと思っている相手に「これから重要な話が始めるんだ、ちゃんと聞かなくては」と思わせる技術です。
「これだけは覚えて欲しいのですが、」
「ここだけの話ですが、」
「ワンポイント・アドバイスですが、」
「3つのコツがあります、1つ目が、」
などです。
使い方は、
- いきなり「伝えたい話」をしない
- クライマックスワードから始める
です。
ココだけの話ですが、私はカレーが好きです。と言う方が、ただカレーが好きです。というよりもより好きそうに感じますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この本には、今回紹介した大まかな2つの技術を補足する、相手の頭の中を想像するためのとっておきの切り口7選、ふせんマジック、10分で「強い長文」を作る技術なども紹介されています。
読みやすくとても面白い本でした!
沖縄の海で出会ったマッチョ男の1分間腕立て
ひょんなことから沖縄でSさんという人と知り合いになりました。Sさんは海の男といわんばかりのマッチョな人です。僕も一緒に筋トレをさせてもらったりもします。今回はそんなSさんの筋トレ方法を紹介します。
腕立て最強説
筋トレをする上で、自重で行うのかウェイトトレーニングを行うのかって迷うかと思います。このSさんは自重での腕立て最強説を唱えている方でした。
イチロー選手も「トラとかライオンはウェイトトレーニングをしない」と発言していますし、無駄な筋肉をつけずに実用的な筋肉のみを付けるという点では自重トレーニングが最強なのかもしれません。
ちなみにイチローは、オフの期間にウェイトトレーニングを行い、筋肉を大きくするとバットのスイングスピードが遅くなり、打率が下がったといいます。
その後、シーズン中にはウェイトトレーニングが出来なくなるので、筋肉が細くなり、調子が戻ってくることから、ウェイトトレーニングをしなくなったようです。
Sさんもウェイトトレーニングは行わないということでしたが、腕立てのみでめちゃくちゃかっこいい胸筋を作り上げていました。しかも無駄のないスマートなマッチョです。
1分間腕立て
それでは、Sさんの腕立てのやり方を紹介します。とはいっても、特別な腕立てではありません。普通の腕立てです。
ただし、Sさんは体を支える手をパーではなく、グーで行っていました。僕もこれを真似をしようとしましたが、そこまでの筋力がないため、すぐギブアップしてしまいます。そのため、普通にパーで行いました。
そして、この腕立てを1分間やり続けるのです。1分間というと簡単なようで15秒くらいできつくなります。それでも、休んではいけません。どんなにきつくても途中で辞めてはいけないのです。
もし、これ以上は体を持ち上げられないとなったら、膝をついて腕立てを継続します。そのようにしてなんとか1分間の腕立てを続けるというスパルタ腕立てなのです。
腕と腕がつかなくなるまで追い込む
1分間やり切ったら、約1分間ほど休憩します。その後、同じように1分間の腕立てを行います。これを繰り返します。普通、筋トレする時って、1つの種目につき3セット~5セットを目安に行いますよね。
でも、Sさんのやり方では、セット数を決めることはありません。では、いつが辞め時なのかというと腕と腕がつかなくなるまでです。腕と腕がつかなくなるということは、それだけ筋肉を追い込めたということだからです。
そのようなトレーニングの仕方でもいいのだろうかと疑問に持つかと思いましたが、Sさんの体をみれば一目瞭然でした。しっかりとかっこいい、しかも実用的な筋肉がついていたのです。
トレーニングのペースは?
腕立ては2日に1回のペースで行っていました。1日追い込んだら、次の日は休息日ということです。このように2日おきにトレーニングを行うというルーティンを作ることで、継続しやすくなる仕組みを作っています。
また、Sさんは積極的に他の人を自分の筋トレに誘っていました。他人を巻き込むことも継続するための1つの要因になると考えられます。
まとめ
今回は僕が沖縄で出会ったSさんの筋トレの方法を紹介しました。
自重でもやり方次第で立派な筋肉をつけることができることが分かったので、僕も取り入れていこうと思います。
みなさんも興味があったら1分間腕立てにチャレンジしてみて下さい。
死んだばあちゃんについて
「おう、帰ったか~?」
家に帰るといつもばあちゃんが家にいて僕を迎えてくれます。そのばあちゃんはもう亡くなりました。
僕はおばあちゃん子。両親は共働きで夜しか家にいなかったため、必然的にばあちゃんと一緒にいる時間が多かったからです。今回はそんなばあちゃんについて書きます。
幼稚園・小学生
この頃のばあちゃんは元気でした。近くのコンビニやスーパーによく買い物に行っていたことを覚えています。
送り迎え
幼稚園までは徒歩10分。自転車の後ろに僕を乗せて、幼稚園への送り迎えをしてくれていました。
帰り道の途中、僕はお腹を下します。うんこを漏らしそうになった僕は、そのことをばあちゃんに伝え、近くの茂みで用を足すことになりました。
当時の僕は、幼かったため、お尻を家族に拭いてもらっていたので、この時もばあちゃんに拭いてもらうこととなります。
今思えば、だいぶ迷惑をかけていたなあと思います。これがクソババアという言葉の語源なのでしょう。
むしろ、何度かうんこを漏らしたこともありました。寝小便もするし、汚れた服やシーツの洗濯はほとんどばあちゃんです。確かに、子どもだから仕方がないかもしれませんが、めんどくさかったに違いないでしょう。
コーヒー牛乳
この頃のばあちゃんはコーヒー牛乳が好きでした。ほぼ毎日コーヒー牛乳を買ってきて飲んでいたと思います。もちろん僕の分も買ってきてくれていたので、いつも一緒に飲んでいました。
自分でインスタントコーヒーを作るときも、ばあちゃんは絶対にブラックではコーヒーを飲みません。大量の砂糖と大量のクリープをぶち込みます。
そんなスーパー体に悪そうなコーヒー牛乳を、僕が今も好きなのは、確実にばあちゃんの影響といえるでしょう。
ホットドッグ
僕が小学生の頃、ミニバスケットボールをやっていました。庭にはバスケのリングがあります。バスケ部の練習が休みの時、そこで同じチームの友達と共に、しょっちゅうシュート練習をしていました。
僕らがシュート練習をやっているのを見たばあちゃんは、自転車に乗って買い物に出かけます。そして、僕らのために食べ物や飲み物を買ってきてくれるのです。最初の頃は、日によって買ってくるものは、肉まんだったり、フライドチキンだったりさまざまでした。
ある日、ホットドッグを食べた友達が言います。
友達「うまい!」
その日からでしょうか。ばあちゃんはホットドッグしか買ってこなくなりました。単純というか、そんな可愛い一面もあるばあちゃんです。ホットドッグをみると、今でもばあちゃんを思い出します。
中学生
中学生になり、反抗期に入っていった僕は、時々ばあちゃんと喧嘩をします。とはいえ、相変わらず仲は良かったですし、食べ物もしょっちゅう買ってきてくれてよく食べました。その頃、僕が太る原因を作ったのは完全にばあちゃんです。
片付け
ばあちゃんはとてもきれい好きな人でした。しょっちゅう掃除をします。僕の部屋や姉、兄の部屋も知らないうちにガシガシ片づけるのです。大体、それで物が無くなります。(笑)
自分で掃除をするから、勝手に掃除をしないで欲しいことを告げても止まりません。長年の習慣がそうさせるのでしょう。そんな頑固な一面もあるばあちゃんです。そういったことで喧嘩もしました。とはいえ、すぐ仲直りをします。
オロナミンC
ばあちゃんといえばコーヒー牛乳!だったのですが、いつの間にか、ばあちゃんといえばオロナミン!に変わります。友達が家に遊びにくると、大抵オロナミンがでてくるようになりました。そのため、僕の友達は、ばあちゃん=オロナミンのイメージが強いようです。
ばあちゃんがいつもいる部屋があるのですが、そこの引き出しを開けるといつもオロナミンが入っているので、飲みたくなったときはそこを開けます。ばあちゃんとオロナミンで乾杯をした記憶が蘇ります。
嫁姑問題
僕が生まれた頃から、母とばあちゃんは仲が悪く、口を聞くことはありませんでした。嫁姑の関係といえば、姑が一方的に強いイメージがありますが、僕の家の場合は違います。
ばあちゃんが圧倒的に弱いのです。というのも、ばあちゃんは自己主張が苦手なタイプで、嫌なことがあるとノートに書き留めてストレスを消化するような人でした。
僕が生まれる前に、たまたまそのノートを母が読んだらしく、そこから冷戦がはじまったのです。
しかしどちらかというとばあちゃんは母に対して多少は友好的で、時おり話しかけます。ですが、母は悪口ノートを許せず、完全に無視をするのでした。しかもばあちゃん側の親戚一同も全無視するほどの勢いです。
犬猿の仲となる経緯を知らなかった僕の視点からは、母が一方的にばあちゃんをいじめているように見えます。
子供の頃は、2人の関係に気を遣って過ごしていましたが、反抗期に入り、なんで自分が気を遣わなければならないのだろう、と疑問に思い始めました。ばあちゃんが好きだったこともあり、母に対して、ばあちゃんの代わりに喧嘩したこともあります。
高校生
1番ばあちゃんに世話になったのは、高校生の頃でした。1番仲が良かったのもこの頃だと思います。
バイト
バイト禁止の高校に通っていました。でも僕はお金が欲しかったので、ガソリンスタンドで隠れてバイトを開始。僕の両親は真面目タイプなのでバレたら怒られます。
そのため、ガソスタの時はばあちゃんにだけ話したのです。すると、仕事着の洗濯など、バレないようにやってくれました。誰が正しいとかは関係なく、単純に助けてくれたことに感謝しています。
電子レンジ
ばあちゃんは直接に文句を言えない性格なので、なにかあるとすぐに母のせいにします。例えば、自分の茶碗がなくなると「おっか(母のこと)の仕業だべ」というように悪口を言うのです。大抵の場合は、自分でどこかにしまい忘れただけなのですが(笑)
また、家のガスコンロの火を消し忘れてしまうことが多いので、火事を防ぐためにIHに変えた時も使い方が覚えられず、「おらに料理させないために変えたんだ」などと被害妄想のようなことを言う一面もあります。
その後、今度は電子レンジが壊れたので買い換えました。
ある時、コンビニ弁当を買ってきて、一緒に食べることになります。ばあちゃんが「電子レンジで温めるか?」と聞いてきたので、「うん」と答えると、ばあちゃんはキッチンへ弁当を温めにいきました。
時間が経ち、弁当を持ってきてくれたのですが、全く温まっていません。ばあちゃんが言うには、「おらに温かい弁当を食べさせないために、おっか(母のこと)が電子レンジに細工したに違いない」とのことです。
さすがにそんなわけないと思いましたが、ばあちゃんと共に電子レンジに向かいます。そこでばあちゃんに温める動作をやってもらいました。
ばあちゃんはレンジに弁当を入れてボタンを押します。確かに作動しません。ばあちゃんは「ほらね」と言わんばかりの憤怒の表情です。
僕は、本当にそんな嫌がらせをしたのかと母を疑いました。なんてひどい人なんだと思ったのです。
しかし、よくみてみると、ばあちゃんは電子レンジの「スタート」ボタンではなく「取り消し」ボタンを連打していたのでした。
そんな抜けたところがあるばあちゃんなのでした。
大学生
車の免許を取得した僕の行動範囲は大幅に広がりました。それに反比例するかのように、ばあちゃんは自分で買い物に行くことが少なくなり行動範囲は狭くなっていきます。
スーパーで買い物
車を運転できるようになった僕は、ばあちゃんを助手席に乗せて、スーパーへ買い物に行くようになりました。その頃のばあちゃんは歩くのが大変になってきたからです。
相変わらず買い物は好きなようで、スーパーに着くと、買い物カゴの中にガシガシと欲しい物を入れていました。もちろんその中にはオロナミンもあります。
ばあちゃんと一緒に買い物に行くのは、僕にとって楽しいイベントでした。買い物から帰ってくると、買ってきた弁当を一緒に食べるのです。ばあちゃんは焼肉弁当が好きでした。
「もうすぐ90歳になるというのに肉が好きなばあちゃんは長生きするに違いない、100歳までは生きるよね」
叔母と良く話をします。結果的に100歳までは生きられませんでした。
笑顔
他県の大学に通うことになった僕は、ばあちゃんと離れて暮らすことになります。春休み、夏休み、冬休みなどに帰省し、ばあちゃんに顔を合わせると、めちゃくちゃニコッとした笑顔で迎えてくれるのです。
単純なことですが、とても嬉しかったことを覚えています。ばあちゃんに会いに帰っていたといっても過言ではありません。
そして、1人暮らしのアパートに戻るという時には、大量のオロナミンを持たされました。
社会人
身体能力が次第に落ちてきたばあちゃん。いつ死んでもおかしくないような気がして、僕はいたたまれない気持ちになっていました。
就職
僕は福祉施設に就職することにしました。福祉系の仕事に就こうと思ったのは、やはりばあちゃんとの関係性が大きいでしょう。
相変わらずばあちゃんとは離れて暮らしていたのですが、ばあちゃんが転んだ、などという連絡が時々家族から入ってくるようになりました。それでも、日課の草むしりや掃除は続けていたようです。長年の習慣には驚かされました。
僕はというと、転倒したとかカゼをひいたという連絡が入る度に、焦りを感じたことを覚えています。ばあちゃんとまた暮らしたいと思いました。
しばらくして仕事を辞めて、実家に戻ることになります。この時も、あの笑顔で「またよろしく」と握手をしてくれたことを思い出します。
そして、僕は地元の特別養護老人ホームで働くことになりました。
身体能力の低下
ばあちゃんの日課だった草むしりや掃除をすることは次第になくなります。食べる量も少なくなり、食べながら寝るような姿も見られるようになっていました。耳もほとんど聞こえず、便失禁もするようになります。
幼稚園生の頃、お尻を拭いてもらっていた僕が、今度はばあちゃんのお尻を拭くことになりました。
後悔
言い訳になりますが、この頃の僕は仕事がきつく、自分のことで精一杯で、この頃のばあちゃんとあまり関わりを持つことをしなかったのです。
介護の仕事は、食事、入浴、排泄などのお手伝いをするだけではなく、生活に楽しみを持ってもらうということも挙げられます。
職場では、生活を楽しんでもらうために、季節ごとにイベントを開いたり、レクリエーションを行ったりしていました。
それに対して、この頃のばあちゃんに僕は何もしていませんでした。
もし、ばあちゃんが生活を楽しめるように、もっと話しかけたり、ドライブに連れて行ったりしていたら、まだ元気でいられたような気がします。寂しかったに違いありません。それが一番の後悔です。
おわりに
僕はばあちゃんにとてもお世話になりました。自己主張が苦手だけど、頑固で芯が強く、けっこう抜けている部分のあるばあちゃんが大好きでした。
今もばあちゃんのお墓には、お茶だけでなく、コーヒー牛乳とオロナミンが供えられています。
呪いについて、こけしが解説します
「許せない。殺したい。一生恨んでやる。」
皆さんは殺してやりたいほど憎い相手はいますか?
そして、その人を呪ったことはありますか?
こんばんは。こけしです。
昨今は、自分を追い詰めてうつ病などになる人が多い世知辛い世の中です。
もし本当に呪いが存在するのなら、それは生きるための便利な道具となるのではないでしょうか。
今回は呪いついて解説していきたいと思います。
呪いのかけ方
Wikipediaによると、呪い(のろい)とは、人または霊が、物理的手段によらず精神的あるいは霊的な手段で、悪意をもって他の人や社会全般に対し災厄や不幸をもたらせしめようとする行為をさします。
呪いでパッと思いつくものといえば丑の刻参りだと思います。藁人形に釘を刺すあれです。
必要な物は白装束、藁人形、五寸釘、かなづち。白装束は白い服であれば代替可能です。
他にも顔に白粉(おしろい)、歯はお歯黒、濃い口紅、頭に鉄輪(かなわ)を逆にかぶり、その3つの足にロウソクを立てて、胸に鏡をつるす。等、細かいルールがあります。
準備ができたら釘を口に加えて神社で儀式を行います。丑の刻と言われる午前1時から午前3時までの間に行うため丑の刻参りというわけです。
着いたら北東の方角に向かい、恨みを込めて10分ほど藁人形を木へ打ち付けます。これを7日間継続します。
丑の刻参りをしている姿を人にみられると呪いの効果が自分にかかってしまうため、観た人を殺す必要があると言われています。
藁人形を打ち付ける木は神社の御神木が良いとされていますが、夜中に勝手に入ると不法侵入や器物損壊の罪で逮捕される可能性があります。
逮捕された上に人に見られたことで自分に呪いがかかってしまうので、やるときは、ドローンを飛ばす時のようにしっかりと神社に許可をとりましょう。
丑の刻参りは法律にひっかかりませんが、儀式をしていることを呪っている相手に伝えたり、藁人形を送ったりすると脅迫罪が成立して逮捕されるようです。
呪い代行
丑の刻参りって準備がめんどくさいしリスクもありますね。これらを行動に起こせるほどの恨みが必要というわけです。でもご安心下さい。
呪いには呪い代行というものも存在します。ネットで調べると出てきます。これらの業者は主に丑の刻参りを代行します。
なんとその正体のほとんどは神主なのです。
神主、つまり神社にいる人なのですから、敷地内の許可をとる必要もありませんね。なるほどという感じでしょう。
日本呪術協会という協会では、2019年12月時点で約20人の協会会員がいて月に70件の依頼が来て、相場は1件約3万円とのことです。
単純計算で月に210万円の売り上げですね。不倫やパワハラに対する呪いの依頼が多いとのこと。実際に効果があったという感謝の手紙が多く寄せられているようです。
依頼するには勇気がいると思いますが、手段の1つとして覚えておくと良いでしょう。
呪いの本質
でも、これをやったとして本当に呪いって効果あるの、かけられた相手に本当に不幸はふりかかるの?と私はどうしても疑ってしまいます。
電気ショックの実験
調べてみると次のような心理実験がありました。
異なる条件で3グループに分け、ワセリンを塗った後に電気ショックを与えるという実験です。
- グループ1には、何も言わずワセリンだけ塗ります。
- グループ2には、「ワセリンを塗ると痛みが軽くなります」と言います。
- グループ3には、「ワセリンを塗ると痛みが強くなるんですけど、実験なんで我慢してください」と言います。その後、それぞれに電気ショックを与えます。
すると、「ワセリンを塗ると痛みが軽くなります」と言われたグループは本当に痛みが軽くなり、「痛みが強くなる」と言われたグループは本当に痛みが強くなったのです。
この実験から認知が変わると、本当に身体機能や痛みが変わってくるということが分かります。ちなみに私はこけしなので痛みを感じません。
痛みが軽くなると言われて、ワセリンにはなんの効果もないのに痛みが本当に軽くなる現象をプラシーボ効果と言えます。思い込みの力です。これはみなさんも聞いたことがあることでしょう。
それに対して、ワセリンで痛みが強くなる現象のことはプラシーボではなくノーシーボ効果と言います。つまり、白魔術に対する黒魔術です。
このノーシーボ効果を使うことが呪いと言えるのではないでしょうか。
ブアメードに対する実験
他にも、こんな例があります。
1883年オランダで行われた国事犯ブアメードに対する実験です。
まずブアメードをベッドに縛り付け目隠しもします。その状態で、医師団は話し合いをし、ブアメードに聞こえるように血液の3分の1を失ったら人間は死ぬということをさりげなく伝えます。
その後、実験を開始すると言い、ブアメードの足の指にメスを入れます。あらかじめ用意した容器にはポタポタと音が鳴ります。
ある程度経ったら、「今、どのくらいですか」と聞き、「もうすぐ3分の1です」と答えると、ブアメードは本当に死んでしまいました。
この実験から人間は血液の3分の1を失うと死ぬことが証明されました。
と言いたいところですが、実は血は1滴も流れていません。医師団は足の指に血は出ないけど痛みを感じる程度にメスを入れただけなのです。
ポタポタという音もブアメードの足から流れる血の音ではなく、あらかじめ用意しておいたものでした。
にもかかわらずブアメードは人間は血液の3分の1を失うと死に至ると信じ、メスを入れられて本当に自分の血が3分の1失ってしまったと思いこんで死んでしまったのです。
ノーシーボ効果で死ぬこともある事が証明されました。ちなみに私はこけしなので血はありません。
ブードゥー・デスという論文
1942年には、生理学者でハーバード・メディカルスクールの研究者であるウォルター・キャノン氏がブードゥー・デスという論文を発表しました。
この論文によると、強い恐怖感はホルモンの異常分泌を促し、生理的障害をもたらすことが述べられています。
呪いの本質は恐怖心を与えることであると考えられます。
先ほど丑の刻参りで、儀式をしていることを呪っている相手に伝えたり、藁人形を送ると脅迫罪になる可能性があるとお伝えしましたが、むしろそれをやらないと呪いとしては成立しないといえますね。
呪われた側は、呪いによるものかどうかはともかく、何か不都合なことが起きると"もしかしたら"と思ってしまい次第に自滅していくわけです。
体験談
この理論でいうと、私も実は軽い呪いをかけたことがあります。こけしの友達がお金に困っていたので大金を貸していたのですが、しばらくして何度催促しても返そうという気が全く感じられないのです。
それどころか普通に遊んでいるようでした。貸した私は催促するだけでも気疲れしますし、舐められているようでしょっちゅう嫌な気分になっていました。
しかし、事あるごとに思い出してイライラしてしまう時間がもったいないと思いました。そのため、
「もう返さなくていい。その代わり、あなたの今後の人生が不幸になることを祈ってます」
と伝えました。
お金を返さなければ呪われる、お金を返せば呪われないという暗示です。結果的にその後すぐにお金は返ってきました。返そうと思えば返せたというわけです。
たまたま成功しただけかもしれませんが、呪いは武器になると私がはじめて体感した瞬間でした。
人を呪わば穴二つ
ところで人を呪わば穴二つという言葉はご存知でしょうか。人に害を与えようとすれば、いずれ自分にも同じような害を受けてしまうという意味の言葉です。
かけた呪いは返ってくるということです。人間の脳は主語を理解しないと言われています。
お前はクソだ、と言われるのと、他人をクソだと言うのとでは、原始的な脳の部位は同じ反応をとるのです。
ネガティブなことを言えば言うほどストレスホルモンが上がるという研究結果もあります。人を呪うということは、自分を呪うということでもあるのです。まさに諸刃の剣です。
確かに、呪いで敵を倒せても自分が幸せになれるわけではないでしょう。ですが、副作用を受けてでも呪いたい相手がいる時の気持ちも分かります。
一時的にでも呪いですっきりできるなら悪いことだとは思いません。どんな手段であれ、時には闘うことも必要なのです。ただ、私は呪いを積極的にすすめるわけではありません。なぜなら、呪いの先に幸せがないことだけは確かだからです。
呪いはいざという時の道具
一番お伝えしたいのは呪いは相手を攻撃するための武器ですが、いざという時に呪いで攻撃が出来るという選択肢があることで、自分の精神状態を保つ防具にもなるということです。
ここまで呪いについて解説をしてきました。
あなたにとって嫌な奴がいたとして、呪うか呪わないかはあなた次第です。
病まないことが1番大事
私の人生にとって何が1番大事かと考えた時に、1番最初に思いつくのは、病まないということなんですよね。
成功するとか、幸せになるとか、まあ人それぞれ目標や夢なんかはあるかと思うんですけど、そういったものよりも何より病まないという事が大切です。
だって、病んでネガティブになったら、その間の時間がもったいないじゃないですか。病んでいる時って、何をやっても楽しくないし、無駄に変な事にお金を使ってしまうし、最悪の場合は死にたくなってしまったりしますよね。
それって本当にもったいない時間の使い方だと思うんです。かくいう私も、そういったネガティブなことに無駄な時間を死ぬほど使ってきたので、だからこそ、病みたくないという気持ちが強いんですよね。
最近は以前ほど病まなくなってきたと感じています。少しはメンタルが強くなったのではないかと思います。ただ、メンタルが強くなったというよりは、考え方とかが変わったことで、病む前に対処出来るようになったという方が正しいかもしれませんが。
では、そんな私が病まないためにどういったことを心がけているかということを共有したいと思います。
散歩
1番はなんといっても運動です。運動は完全に習慣にしています。具体的に何をやったのかというと、散歩です。
ちまたでは筋トレが良いとか、色々と言われていますが、筋トレは習慣になっていない人間からすると、始めるまでがおっくうだったりします。
それどころか、継続するまでが大変です。ですから、最初は散歩から始めました。散歩はめちゃくちゃハードルが低いんですよ。だって、靴はいて外に出るだけですからね。
しかも、筋トレと違って、負荷が小さいので、わりと気楽に継続出来ます。あとは歩いている内に憂鬱な気分が晴れてくるという体験をしてしまえば、次第にやみつきになっていきます。
そうやって、とにかく歩き回っていました。散歩のおもしろさは、ここにこんな店があったのかとか、ここにこんな公園があったのかといった街の中の小さな発見がたくさんあることです。
何気ない日常の中におもしろさはいっぱい隠されているということに気づかせてくれます。
そんなこんなで散歩を継続して行っている内に、1日万歩を目標にするようになりました。
人間って不思議なもんで、やっていくうちに目標を掲げて挑戦したくなるようです。そして、それを続けていたら、いつの間にか1日2万歩とか歩くようになっていました。
しかも最初の内はそれだけたくさん歩くと、疲れきってしまっていたのですが、体力がついてきたのか、疲労感が少なくなっていったのです。自分の成長を実感しました。ただ、1日2万とか歩くとそれなりに時間がかかるんですよね。
ランニング
すると今度はもっと効率良く出来ないものかと考え始めました。そこで、走ったらいいんじゃね?と思いました。
今まで、楽して運動をしようと思っていたので、散歩という手段をとってきましたが、走ったらどうなるんだろうという好奇心が湧いてきたのです。
以前であれば、運動不足のため、走るのも苦痛だったのですが、散歩をずっと継続してきて、2万も歩けるようになって、体力の成長を実感している自分になら、結構長い距離を走れるんじゃないかと思いました。自分の力を試したくなったといえます。
そして、走り始めました。やはり思った通り、余裕で走ることができました。楽しくてついダッシュまでして次の日ひどい筋肉痛になりましたけど(笑)
散歩と走る事の違いは、走った方が汗をかくため、終わった後の爽快感が強いことですかね。ただ走っていると、散歩をしている時と比べて、周りの景色を楽しむことは減ります。
そのため、散歩には散歩の良さが、走りには走りの良さがあると思うのです。だから、走ることを習慣にしていながらも、たまには散歩を取り入れて楽しんでいました。要はどっちも好きなんです。
そんなこんなしている内に、ランニングに関しても高見を目指してみようかなという気持ちが湧いてきました。調べてみると、東京マラソンの抽選のための大会がちょうど開かれていました。
早速エントリーしました。この時は、コロナウイルスのため、一般的なマラソン大会ではなく、バーチャルランというもので予選が行われました。スマホのGPSを使って、自分で好きな場所を走って、規定距離を走って下さいね、というものです。
1週間の内に42.195キロ走ることが規定距離でした。結果的に東京マラソンの出場権は得られませんでしたが、そこに向けて、体作りをしたことと、その期間の間、規定距離達成のために頑張っていた間は非常に充実した日々となりました。
そもそも、こんなことでもない限り、なまけものの僕が1週間で42.195キロも走ろうなんて思いませんからね。
筋トレ
その後は、走る事にも飽きてきて、今度はジムに通い始めました。ウェイトトレーニングがしたくなったのです。
そして、現在は筋肉をつけるために日々奮闘している最中であります。こんな風に、自分の成長を実感しつつ運動を習慣に出来たら最高だと思います。
他人と比べるのではなく、昨日の自分と比べるという事が病まないためにも、運動を継続するためにも重要なのではないでしょうか。
嫁姑問題に疲れ果てた過去
私が生まれた頃から、母とばあちゃんは仲が悪く、口を聞くことはありませんでした。嫁姑の関係といえば、姑が一方的に強いイメージがありますが、私の家の場合は違います。
犬猿の仲
ばあちゃんが圧倒的に弱いのです。というのも、ばあちゃんは自己主張が苦手なタイプで、嫌なことがあるとノートに書き留めてストレスを消化するような人でした。
私が生まれる前に、たまたまそのノートを母が読んだらしく、そこから冷戦がはじまったのです。
しかし、どちらかというとばあちゃんは母に対して多少は友好的で、時おり話しかけます。ですが、母は悪口ノートを許せず、完全に無視をするのでした。しかもばあちゃん側の親戚一同も全無視するほどの勢いです。
犬猿の仲となる経緯を知らなかった僕の視点からは、母が一方的にばあちゃんをいじめているように見えます。
子供の頃は、2人の関係に気を遣って過ごしていましたが、反抗期に入り、なんで自分が気を遣わなければならないのだろう、と疑問に思い始めました。
私はおばあちゃん子でばあちゃんが好きだったこともあり、母に対して、ばあちゃんの代わりに喧嘩したこともあります。
ばあちゃんは直接人に文句を言えない性格なので、なにかあるとすぐに母のせいにします。例えば、自分の茶碗がなくなると「おっか(母のこと)の仕業だべ」というように悪口を言うのです。大抵の場合は、自分でどこかにしまい忘れただけなのですが(笑)
また、家のガスコンロの火を消し忘れてしまうことが多いので、火事を防ぐためにIHに変えた時も使い方が覚えられず、「おらに料理させないために変えたんだ」などと被害妄想のようなことを言う一面もあります。
電子レンジ
その後、壊れたので電子レンジを買い換えました。
ある時、コンビニ弁当を買ってきて、一緒に食べることになりました。ばあちゃんが「電子レンジで温めるか?」と聞いてきたので、「うん」と答えると、キッチンへ弁当を温めにいきます。
時間が経ち、弁当を持ってきてくれたのですが、全く温まっていません。ばあちゃんが言うには、「おらに温かい弁当を食べさせないために、おっか(母のこと)が電子レンジに細工したに違いない」とのことです。
さすがにそんなわけないと思いましたが、確認のためにばあちゃんと共に電子レンジに向かいます。そこでばあちゃんに温める動作をやってもらいました。
ばあちゃんはレンジに弁当を入れてボタンを押します。確かに作動しません。ばあちゃんは「ほらね」と言わんばかりの憤怒の表情です。
僕は、本当にそんな嫌がらせをしたのかと母を疑いました。なんてひどい人なんだと思ったのです。
しかし、よくよくみてみると、ばあちゃんは電子レンジの「スタート」ボタンではなく「取り消し」ボタンを連打していたのでした。
そんな抜けたところがあるおばあさまなのでした。